◆歴史◆ 「イタ・ヴェーグマン医師によるリズミカル マッサージ療法」は1920年代、ルドルフ・シュタイナー(1861-1925 哲学博士)に協力してアントロポゾフィ医学を成立させたDr.イタ・ヴェーグマン(1876-1943 医師/理学療法士/スウェーデン式マッサージ療法士)により考案されました。その後、イタ・ヴェーグマンとともにこの治療的マッサージを発展させた医師マルガレーテ・ハウシュカは1962年、ドイツのボルにリズミカル マッサージ療法のための最初の学校を設立しました。
◆特徴◆
リズミカルマッサージ療法は、リズミカルに呼吸するような穏やかなタッチで組織の深部まで浸透します。圧迫するというよりも吸引の性質をもつ円を描くような動きが体の液体組織の流れに作用するように考案されており、組織の中の生命過程を刺激し、重力から軽さへと引き上げ、活性化します。また、体のある部分に影響を与えるために、別の部分に働きかけることがあります。例えば、頭部、首、肩のほてりや緊張を訴える場合、腿、脹脛、足先の冷えや無感覚を伴うことがありますが、そのようなとき下半身へ暖かさをもたらすことで、上半身の緊張をほぐしたりします。
人間の体に分布する「あたたかさ」は病気によってしばしば変調しますが、リズミカルマッサージ療法士は「あたたかさ」を注意深く観察することによって、クライエントの心身の状態を理解しようと試みます。 施術には、種々のマッサージオイルや軟膏が使われ、あたかも植物を形成する陽光の温もりがマッサージを通してオイルから体の中へ移行するかのようです。体の痛みを和らげるばかりではなく、安心感を与え、元気を回復し、心理的な健康維持にも効用があるでしょう。
◆実践◆ リズミカルマッサージ療法は世界中の多くの病院や開業医によって幅広く使われるようになってきました。個人で、または理学療法や他の代替療法と並行して行うこともできますが、通常は自然療法と現代医学を視野にいれた総合的な治療を行える医師によって処方されます。
リズミカルマッサージ療法の治療計画は、個々のクライエント/患者のニーズや病像に沿って治療計画を考案し提供されますが、必要があれば他のより適切な保険医療機関を紹介・委託します。
治療過程は数週間以上かけて徐々に展開します。各セッションは20分から30分、その後ほぼ同じ長さの安静期間が続きますが、この休息の時間はトリートメントに不可欠であると考えられています。
◆対象◆ リズミカルマッサージ療法は、子供、大人、年配の人々にも適しています。急性、慢性にかかわらず、筋肉骨格的な問題、循環系の不調、疼痛治療、ストレス・不安・抑うつ・不眠・心的外傷などの心理的な状態、免疫不全、さまざまな生命をおびやかす疾患のためにも用いることができます。
----参照ウェブサイト:英国 リズミカル マッサージ 療法協会/What
is Rhythmical Massage Therapy?
*リズミカル トリートメントは[イタ・ヴェーグマン医師によるリズミカル マッサージ療法]
の原理に基づきながら健康維持を目的としています。
(文責:二宮知子)
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